一般的義手
一般的義手の紹介
1.装飾用義手
装飾用義手は文字通り外観的な面の復元を目的としています。外観のみの義手であるので、指を動かしたり肘を曲げたりといった動作は、反対側の手で行います。
装飾用義手
2.作業用義手
作業用義手は、外観のことはあまり考えずに、いろいろな作業に使用することだけを目的に作られています。この義手も装飾用義手と同じように、手先具などの操作は反対側の手を使います。
作業用義手・手先具種類
(1)鍬持ち金具
(2)鎌持ち金具
(3)物押さえ
(4)曲鉤
(5)双嘴鈎
部位の説明
①.ソケット
肘関節から断端末までを包みこむ形をしていて、装着時の義手の安定を目的としています。
②.ハーネス
義手を身体に固定するあるいは懸垂するために用いられるバンドです。
このバンドを締めることによって義手が断端から抜け落ちることを防ぎます。
③.上腕カフ
上腕部に装着するバンドで、義手の懸垂と作業時の義手の安定性を目的とします。
作業時には大きな力が掛かるので、装飾用に比較して幅広いものが使われます。
④.手先具
装飾用義手は、外観的な復元を目的としているため、手先具の形状が大変重要になります。
性別・大きさなどさまざまな種類のものがあり、使用者の方の目的に沿った一番合ったものを選択します。
従来では塩化ビニル(PVC)製のものが用いられてきましたが、最近では汚れに対して有利なシリコーン製のものも使われています。
作業義手の手先具は、その作業に応じていろいろなものが使われます。代表的なものを図に示します。
3.能動用義手
このタイプの義手は、義手の手先具や肘関節などの可動部分を、切断者の方が自分で操作して手の機能を再現しようとするための義手です。
切断者の方が体の動き肩の動きなどを使って自分で操作するものと、電気や空圧などの力を利用するものとがあります。
また、特殊な義手として電動義手というものもあります。
装飾用義手
この義手は、フック型やハンド型といった手先具をそこから延長されたワイヤーとハーネスを介して、体や肩の動きを使って操作するものです。
装飾用義手とは違い、物を掴んだり摘んだりすることができるので、職業的に両手の動きが必要な人などには有利な義手です。
また、細かい作業が要求される仕事に対しては、フック型が主に使われます。