家族への支援
入所施設の役割として、家族支援は、さまざまな機会に挫折を重ねてきた本人の心の癒しと育ちへの支援に劣らず必要です。初期のテーマは本人への養育困難からの重圧から離れて家庭を再建することとなります。ある程度の安定が家庭に見られると、本人の育ちをどう支えるかが、課題になります。入所施設の療育機能の欠点は家族とがわかれて住んでいることです。本人が育っても離れて暮らす日々の中で気持ちが離れがちです。
そこで学園では毎月開催される、父母の会で本人の発達を実際に見ていただき、今後の療育支援の方向についての認識を共通にするようにしています。当然ですが、ご家族の学園への来園は自由にしています。また、父親教室、母親教室、新入園父親教室、新入園母親教室、また両親ともが認識を共通にする狙いで両親教室を、それぞれ年一回持っています。ご兄弟には兄弟姉妹の会という親睦教育の場を父母の会と学園で企画開催しています。
処遇方針については帰省の前後、実習の前後、父母の会、等々で頻繁に意見交換し、実際を報告し、方向を修正していく機会をもっています。
なお弘済学園父母の会(保護者会)は親同士の会という独自の立場から積極的な活動を行っています。