障害のある人たちの幸せと施設
障害のある人たちの幸せは、どのように築かれていくと考えればよいのでしょうか。
本人の育ち、家族の調整、社会の理解、制度等々。彼らへの支援体制はいろいろに変わり、広がっていますが、さらに広がっていくことが必要です。「施設」という場は彼らに生活を提供する場であり、彼らが生きるための支援体制の一つです。法的・制度的には、施設は対象者の年令区分により、知的障害児施設と知的障害者施設に分かれます。
しかし、一人の知的障害という障害のある人にとっては、縦につながっていく保障体系としてとらえることができます。施設の役割は、対象となる人一人ひとりの人間としての営みを保障し、各人のライフサイクルにおけるライフ・ステ-ジとして「今の時期」を保障することにあります。
そして、各人にとっては、「今の時期」の保障の連続の中で過ごしていく、ということになればよいのではないだろうかと考えています。
そのためには、彼らの生活保障となる施設処遇の考え方を前提として示しておきたいと思います。